スポーツNFTのよく分からないこと
- スポーツNFTってなに?
- スポーツNFTってどういう仕組みなの?
- 例えばどういうスポーツNFTがあるの?
- スポーツNFTってどうやって購入するの?
スポーツでもNFTの活用が進んでおり、新たな楽しみ方や資金調達方法の1つとなっています。最近では1点数千万円の値がつくことも。
スポーツに関わる人やスポーツが好きな人はこれを知っとかないと流行に乗り遅れ、選手や団体が発展するチャンスを失ってしまうかもしれません。
この記事では、スポーツNFTの仕組みや特徴、事例、購入方法を紹介します。この記事を読んでもらえれば、あなたもスポーツNFTに詳しくなり、スポーツNFTを楽しんだり、自分のチームや活動に活用出来るようになります!
この記事でわかることはこちらです。
ポイント
- スポーツNFTとはNFTの技術を使い、スポーツの名場面映像や画像、トレーディングカードなどのデジタルデータに所有権や利用権を付与し、誰のものかを改ざんできないようにしたもの
- 選手や団体が販売するスポーツNFTをファンが購入することにより選手や団体は資金調達ができ、ファンは転売益が得られたり様々なメリットがある
- スポーツNFTは新たな楽しみ方(限定特典やコミュニティ参加、選手やチームへの直接的な応援)を提供する
- スポーツNFTはサッカー、野球、バスケ、格闘技など様々な競技で活用され始めている
- スポーツNFTは仮想通貨で購入可能
スポーツNFTを購入するためには仮想通貨を準備する必要があります。この機会に仮想通貨の口座開設をしておくことをおすすめします。
スポーツNFTをすぐ購入できるよう口座開設しておきませんか?
スポーツNFTとは
NFTとは
NFTとはデジタルデータの持ち主が誰であるかを証明した権利証です。例えばNFTアートの売買を絵で表すとこんな感じですね。
図では、出品者AがNFTのマーケットプレイス(NFTを売買する場所)で、例えばアートを①出品し、それを購入者Aが②購入。そして③転売したアートを購入者Bが④購入する流れを示してます。
最近話題になっているNFTアートは、実はアート自体はNFTではなく、アートと一緒に発行されるトークン(鑑定書や権利証とも言えるもの)がNFTです。
このNFTに記録された持ち主の情報を売買の際に書き換えたり、売買を簡単にしたことがNFTの本質とも言えるんです。
スポーツNFTとは
スポーツNFTとはNFTの技術を使い、スポーツの名場面映像や画像、トレーディングカードなどのデジタルデータの持ち主を分かるようにしたものです。
例えば、あなたが”イチロー選手がシーズン260安打を決めた瞬間の映像を収めたNFTを買う”ことが意味するところは、その映像の所有権を購入する、つまりはその映像の持ち主はあなたであることを世界中に証明することになります。
スポーツNFTの仕組み
スポーツNFTには選手・団体、ファン、マーケットプレイス(販売所)といった登場人物がおり、それらがお互いにNFTを介してお金や権利をやり取りします。図で表すと次のような関係です。
これらの登場人物が次のような活動をすることにより、新たな売上になったり、新たな体験が出来たりします。番号は図中の番号と対応しています。
- ①写真や動画、チケットなどのNFTをマーケットプレイスで売買できる
- ②選手やチームはNFTの販売により利益が得られる
- ③ファンは購入したスポーツNFTを転売すると、自身と出品した選手・チームにも売上が入る
- ④スポーツNFTの所有者は特別な体験が出来る場合もある
スポーツNFTの特徴
スポーツNFTには4つの特徴があります。
- 仮想通貨で取引する
- いろいろなコンテンツがある
- スポーツの新たな楽しみ方を提供する
- 選手やチームの新たな資金調達方法である
それぞれ解説していきます。
仮想通貨で取引する
スポーツNFTはイーサリアム(ETH)等の仮想通貨で購入することが多いです。仮想通貨は世界共通の通貨であるため、世界中のファンとスポーツNFTを取引できるのが大きな魅力ですね。
一方、最近では日本国内を対象としたマーケットプレイスが出てきており、そこではスポーツNFTを日本円で購入できます。
いろいろなコンテンツがある
スポーツNFTは大きく分けると3種類あります。
- 名場面を切り取った画像や映像
- ある体験のためのチケット
- ゲームコンテンツ(主にトレーディングカード)
名場面を切り取った画像や映像
ある試合で会場を熱狂させた瞬間の動画や画像がNFTとなっています。
こちらはDAZN MOMENTSで販売されているJリーグ FC東京のレアンドロ選手が2022/4/29のガンバ大阪戦で2点目を決めた場面のNFTです。
このように自分が感動したスポーツの名場面を購入できて、自慢出来るとなったら嬉しいですよね。
ある体験のためのチケット
特別席での試合観戦チケットやNFT保有者だけが購入出来るグッズ等様々な体験が出来る権利もあります。
こちらはAdam by GMOで販売されている井上尚弥選手の世界戦SS席ペアチケットがついたNFTです。限られた人しか体験できない、買えないといった希少性のあるものはNFT購買欲を高めますね。
ちなみにこちらは30万円で売り出され、121万円で落札されました。
ゲームコンテンツ(主にトレーディングカード)
Sorareというファンタジースポーツゲーム※では選手のトレーディングカードがNFTになっています。
※自分が好きな選手を集めて仮想のチームを作るゲーム。各選手の成績は現実世界の試合の結果が反映される
トレーディングカードは現実の試合の成績を反映してスコアリングされ、自分が11名の選手を選んで作ったSorare内のチームの成績が決まります。
成績を出せそうな選手は高値で取引されます。
自分が推している選手がどんどん成長し、人気カードになったら応援したかいもあるし、金銭的メリットもあるし楽しさが2倍ですね!
スポーツの新たな楽しみ方を提供する
スポーツNFTは4つの新たな楽しみ方を提供してくれます。
- 購入者限定特典を楽しむ
- 購入者コミュニティで仲間を作る
- 購入することで選手やチームを応援する
- スポーツNFTの値段が上がることを期待する
購入者限定特典を楽しむ
ボクシング井上尚弥選手が販売しているNFTのようにNFTの購入者限定で試合観戦ができたり、オリジナルグッズをもらえたりします。
コミュニティで仲間を作る
NBA Top Shotというスポーツ選手の名場面NFTをコレクションするマーケットプレイスではコミュニティ機能があります。
他のコレクターが保有するNFTやSNSアカウントが公開されています。
世界中のスポーツファンと同じ趣味で繋がり、一緒に試合観戦を楽しめるのはこれまでにない楽しみ方ですね!
購入することで選手や団体を応援する
ブロックチェーンを使ったクラウドファンディングFiNANCiEではNFTを通してファンが選手や団体に金銭的な応援ができます。
さらに選手や団体が発行するトークンを持っていれば運営方針を決める投票に参加できます。
例えば東京都社会人サッカーリーグ1部に所属し、Jリーグを目指す「SHIBUYA CITY FC」はトークン保有者のみ参加出来る2022年 公式ハッシュタグを決める投票を行いました。
スポーツNFTの値段が上がることを期待する
選手や団体が成績を残したり、有名になったりするとNFTの価値が上がっていく可能性があります。
好きな選手や団体を応援しつつ自分のNFTの価値が高まっていくなんて最高ですね!
Sorareでは0.008ETH(1,600円)だったエンバペ選手のトレーディングカードが116.15ETH(2,323万円)にまでなりました。約15,000倍です笑
※1ETH 20万円換算
選手や団体の新たな資金調達方法である
NFTとしてスポーツの様々な資産(ex. 名場面の映像)を販売することにより得た資金を活動資金にできます。
これまでは、放映権、観戦チケット、グッズ、クラウドファンディングが主な資金調達手段でしたが、もう一つの方法が加わったと言えます。
資金調達方法が増えることにより練習に専念できるようになり競技全体のレベルがあがるかもしれません。
スポーツNFTの事例9選
サッカー×NFT
Sorare
Sorareは自分が好きな選手を集めて仮想のチームを作るゲームです。各選手の成績は現実世界の試合の結果が反映され、スコアリングされます。特徴はこちらです。
- 選手のトレーディングカードがNFTとなっている
- 11名の選手のトレーディングカードを選びチームを編成。現実世界での試合の結果に基づきチームのスコアが決定
- スコアが上位だとイーサリアムやレアカードをゲット出来る
- スコア上位者だけやUnder23の選手だけ、など現実さながらに様々な試合が開かれている
- 賞金総額数十万円の試合もある
うまくいけばSorareの賞金だけで生活できそうですね!
メッシ
メッシはスポーツ、エンタメ等で著名な個人、団体のコンテンツのNFTマーケットプレイスであるEthernity ChainにてNFTを出品しています。特徴はこちらです。
- メッシ自身はinstagramにて"Football is like an art: it is ageless"と言っておりアート性の高いNFTである
- 希少性に応じて$50,000、$10,000、&499、$50と値付けされた4種類のNFTをオークション販売
- 販売から1週間で900万ドル(12億2千万円)の流通量に(1ドル135円換算)
さすがメッシです。世界のスーパープレイヤーはスポーツビジネスでもトップを走ってます。
DAZN MOMENTS
DAZN MOMENTSはJリーグの名場面映像や画像をNFTとしてコレクション、売買等※が出来るマーケットプレイスです。
※7/18現在はコレクションのみできる
現在はJリーグだけですが、将来的には他のスポーツのNFTも取り扱っていくそうです。特徴はこちらです。
- Jリーグの名場面映像や画像をNFTとして販売
- 希少性に応じて¥29,800、¥9,800、¥2,480、¥480と値付けされた4種類のNFTがある
- 現在はNFTをコレクションする機能のみ。将来的には、NFTの売買やミッションへのチャレンジ、コミュニティでの交流といったことが出来る
- 現在は抽選に当選した人だけがNFTを購入可能
詳細は「DAZN MOMENTS(ダゾーンモーメンツ)のNFT購入方法、決済方法を画像47枚で解説!」の記事にて解説しています。
野球×NFT
パ・リーグ
パ・リーグ Exciting Moments βではパ・リーグ6球団の名場面映像をNFTとして購入できます。特徴はこちらです。
- パ・リーグ6球団の名場面動画をNFTとして販売
- 希少性に応じて¥25,000、¥5,000、¥2,000、¥1,000と値付けされた5種類のNFTがある
- 現時点ではNFTの購入のみ可能で転売はできない。今後はNFTを売買出来るマーケットプレイスが実装される予定
- NFT保有者のみ参加できるサイン入りボールや観戦チケットがゲットできる抽選がされている
- 現時点ではブロックチェーンを使用していない。将来的に使用予定
PLAYBACK9
PLAYBACK9では横浜DeNAベイスターズの試合の名場面映像をNFTとしてコレクション・売買できます。特徴はこちらです。
- 横浜DeNAベイスターズの試合の名場面映像をNFTとして販売
- 希少性に応じて¥4,000、¥2,000、¥1,000と値付けされた5種類のNFTがある
- NFTをコレクションしたりLINE NFT上で売買出来る
バスケットボール×NFT
NBA Top Shot
NBA Top ShotはNBAの名場面映像や画像をNFTとしてコレクション、売買等出来るマーケットプレイスです。特徴はこちらです。
- NBAの名場面映像や画像がNFTとして販売。複数のNFTがセットになったパックもある
- NFTを売買したり、NFTコレクションを見せたり、ミッションにチャレンジしたり、コミュニティに参加したりできる
- レブロン・ジェームズ選手が2019-20シーズンのサクラメント・キングスとの一戦で決めたワンハンドダンクのNFTは$230,023(1ドル135円換算すると3,100万円)で取引されたことも
夢がありますね〜これだけの資金が動けばスポーツ業界に良い影響をもたらしそうですよね!
格闘技×NFT
朝倉未来選手
総合格闘家、Youtuber、実業家の朝倉未来選手はデジタルアート販売プラットフォームの「Cross Verse」でNFTのカードを販売しています。特徴はこちらです。
- 朝倉未来の格闘シーンからインスピレーションを受けたカードをNFTとして販売
- NFT保有者はコミュニティへの参加券やサイン、サイン入りアイテム、その他特別グッズを購入する権利が得られる
- レアカード保有者は2022年秋頃にメタバースの世界で朝倉未来選手と戦える権利が得られる
これまでにないメタバースでの戦いは想像がつかないので楽しみですね。
井上尚弥選手
WBAバンタム級スーパー王者、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥選手はAdam by GMOにてNFTを出品しています(井上尚弥選手NFT販売公式サイト)。特徴はこちらです。
- 「PXB WORLD SPIRITS WBA・IBF世界バンタム級タイトルマッチ」の試合映像や画像をNFTとして販売
- NFTの1次購入者は世界戦SS席ペアチケットやオリジナルグッズがもらえる
体操×NFT
内村航平選手
内村航平選手が2022年3月12日開催の「KOHEI UCHIMURA THE FINAL」で魅せた演技のNFTをLINE NFTにて販売しています(内村航平選手NFT販売公式サイト)。特徴はこちらです。
- 現役最後の演技と直筆サインを収録した動画を種目別に6種類のNFTとして販売
- 内村航平選手の演技、メッセージ、サイン。現役最後というメモリアルな瞬間を詰め込んだNFT動画を名誉会員証として販売。さらに、その動画をデジタルフォトフレームに入れてお届け
- アーティスト田村大が描きあげた世界に一つしかない内村航平の躍動をデジタルアートとして販売
スポーツNFTの購入方法
最も一般的なNFTマーケットプレイスであるOpenSeaでスポーツNFTを購入する方法を説明します。
スポーツNFTの購入方法6ステップ
- 仮想通貨取引所にて口座開設
- NFTの決済通貨であるイーサリアム(ETH)の購入
- 仮想通貨ウォレット MetaMaskの準備
- 仮想通貨取引所からMetamaskへETHの送金
- OpenSeaにMetaMaskを接続
- スポーツNFTの購入
詳しくは「【NFTの買い方】知識0から始めるNFT投資|仕組み・メリデメ・注意点を説明」を読んでみてください。OpenSeaでNFTを購入する方法を解説しています。
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【NFTの買い方】知識0から始めるNFT投資|仕組み・メリデメ・注意点を説明
NFTでよく分からないこと そもそもNFTとは何かが分からない NFTの買い方や購入場所が分からない NFTを買うメリットが分からない NFTの購入時の注意点を知りたい pejunNFTよくわかんない ...
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スポーツNFTの今後の可能性
PwCコンサルティング合同会社が実施した消費者サーベイによると、スポーツNFTの市場は現在1,100億円で将来的には現状の3倍程度になる見込みのようです。(参考記事:スポーツNFT市場の現状と国内における活用拡大に向けた展望)
日本でもスポーツNFTの事例9選のようにスポーツNFTの活用事例が増えてきているので、このサーベイ通り急成長が期待できそうですね。
今後スポーツNFTに取り組む選手や団体・消費者が増えていくとNFTの取引が活発になり、NFTの価値が高まっていくことも期待出来ますね。
まとめ
スポーツNFTの特徴や事例、購入方法を解説しました。NFTがどの程度スポーツに活用されているか理解できたのではないでしょうか。
最後に本記事のポイントをまとめておきます。
ポイント
- スポーツNFTとはNFTの技術を使い、スポーツの名場面映像や画像、トレーディングカードなどのデジタルデータに所有権や利用権を付与し、誰のものかを改ざんできないようにしたもの
- 選手や団体が販売するスポーツNFTをファンが購入することにより選手や団体は資金調達ができ、ファンは転売益が得られたり様々な体験ができたりする
- スポーツNFTは新たな楽しみ方(限定特典やコミュニティ参加、選手やチームへの直接的な応援)を提供する
- スポーツNFTはサッカー、野球、バスケ、格闘技など様々な競技で活用され始めている
- スポーツNFTは仮想通貨で購入可能
スポーツNFTを購入するためには仮想通貨を準備する必要があります。この機会に仮想通貨の口座開設をしておくことをおすすめします。
レアなスポーツNFTの購入チャンスを逃さないよう口座開設しておきませんか?